【11月17日 AFP】(一部更新)ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は17日、エジプト・シナイ半島(Sinai Peninsula)で先月31日に起きた乗客乗員224人が死亡したロシア旅客機の墜落について、露政府が爆発物による「テロ攻撃」と断定したことを受け、報復を誓った。

 露連邦保安局(FSB)のアレクサンドル・ボルト二コフ(Alexander Bortnikov)長官は16日にプーチン大統領と会見し、墜落した旅客機はTNT火薬1キロの破壊力に相当する爆弾により空中分解したとする専門家の見解を引用し「テロ攻撃だったとはっきりと言える」と述べた。

 露政府が17日に公表した声明でプーチン大統領は「シナイ半島でのわが国の国民の殺りくは、犠牲者(数)としても最も残忍な犯罪に数えられる。われわれは魂と心から涙を拭い去ることはないだろう。永遠にわれわれの記憶に残るだろうが、犯罪者を見つけ出し、罰することを止めることはできない」と述べた。さらに「(首謀者が)どこに隠れていようが、われわれは捜し出す。世界のどこでも見つけ出し罰する」とも語った。

 さらにプーチン大統領は報復として、露政府がイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」などの「テロリスト」集団が標的だとしているシリアでの空爆の強化を誓った。

 一方、FSBは17日、爆弾を爆発させ旅客機を墜落させた「テロリストの特定につながる」情報提供を求め、「犯人逮捕につながった情報には5000万ドル(約62億円)の懸賞金を出す」とウェブサイトで発表した。(c)AFP