【11月17日 AFP】フランスのフランソワ・オランド(Francois Hollande)大統領は16日、首都パリ(Paris)で発生した連続襲撃事件を受け、同市郊外のベルサイユ(Versailles)宮殿に上下両院の議員を招集して歴史的演説を行い、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」への反撃を明言するとともに、新たな対テロ強硬策の実施と、シリア空爆の強化を誓った。

 オランド大統領は129人が犠牲になった13日の同時攻撃を「戦争行為」と表現。ISを壊滅させるため全世界的な反撃を呼び掛けるとともに、今後の作戦について米露首脳と協議していく方針を明らかにした。

 大統領は議員らを前に、事件は「シリアで決定・計画され、ベルギーで準備・組織され、フランス国籍を持つ共犯者らと共にわが国で実行された」「ダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語名の略称)打倒の必要性は国際社会全体に関わる」と述べた。

 大統領が上下両院合同会議で演説を行った例は、過去150年以上さかのぼっても今回を含め2度しかない。演説を聞き終わると、議員らは国歌を熱唱した。

 一方大統領は国内向けの措置として、現在出されている非常事態宣言の3か月延長を要請。またテロ対策強化のため、警察・司法関連で8500人の新規雇用も発表した。(c)AFP/Eric Randolph and Clare Byrne