【11月14日 AFP】仏パリ(Paris)で13日夜に起きた連続襲撃事件の現場の一つとなったコンサートホールで公演していた米ロックバンド「イーグルス・オブ・デス・メタル(Eagles of Death Metal)」関係者の安否が懸念されていたが、米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は14日、バンドのメンバーは無事だとみられると伝えた。しかし一部のスタッフの安否は不明だという。

 バンドのドラマー、ジュリアン・ドリオ(Julian Dorio)さんの母親、メアリー・ルー・ドリオ(Mary Lou Dorio)さんが同紙の取材に答えたところによると、ジュリアンさんとバンドの他のメンバーは襲撃が始まった時に脱出し、ジュリアンさんは近くの警察署から妻に電話をかけたという。しかし、バンドのスタッフのうち数人の安否は不明だとメアリーさんは語った。

 同バンドがライブ演奏をしていたコンサートホール「バタクラン(Bataclan)」では、実行犯らが銃を乱射し、約100人が死亡した。一時は人質もとられた。

 バンド名に「デス・メタル」という言葉が入っているが同バンドはデスメタルバンドではなく、米俳優・歌手のジャック・ブラック(Jack Black)さんや、米ロックバンド「フー・ファイターズ(Foo Fighters)」のボーカルで米バンド「ニルヴァーナ(Nirvana)」の元ドラマーとしても知られるデイヴ・グロール(Dave Grohl)さんをはじめとする音楽界の大スターと共演したこともある。

 よく誤解されるこのバンド名は、激しいデスメタルと典型的な米国のバンド、イーグルス(Eagles)の間を取ることを考えて皮肉な意味合いで付けたのだという。イーグルス・オブ・デス・メタルは、7年ぶりとなるアルバム「Zipper Down」をリリースし、ヨーロッパツアー中だった。(c)AFP