【11月13日 AFP】レバノン首都ベイルート(Beirut)にあるイスラム教シーア派(Shiite)原理主義組織ヒズボラ(Hezbollah)の拠点地区の商店街で12日、爆弾による爆発が2回立て続けに起き、41人が死亡した。イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」が犯行声明を出した。

 現場入りしたワイル・アブファウル(Wael Abu Faour)保健相によると、この他に200人以上が負傷し、そのうちの多くが重傷。

 事件が発生したのは、ブルジ・バラジネ(Burj al-Barajneh)地区にある細い路地の商店街で、露天商も多く集まっている。ヒズボラの拠点に対しては、2013~14年にかけても攻撃が相次いだ。これは同組織がシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)大統領を軍事支援していることに対する報復とみられており、今回の事件は同様の一連の攻撃の再開を意味するとも考えられる。

 この攻撃についてISは、インターネット上に投稿した犯行声明で、「カリフ制国家の兵士たち」がシーア派の多い場所に置いたバイクに仕掛けた爆発物を爆発させたと発表。「同地区に背教者らが集まったところで、殉教の騎士の一人が爆発物を仕込んだベルトを爆発させた」と主張している。

 声明の信ぴょう性は確認できていないが、通常ISが犯行声明を出す際に用いるのと同じ形態をとっており、イスラム過激派のインターネット上のアカウントを通じて拡散されている。

 軍によると、攻撃は自爆犯2人によって実行され、2つ目の爆発があった場所では自爆しようとして失敗した3人目の容疑者が死亡しているのも見つかったという。(c)AFP/Layal ABOU RAHAL