【11月12日 AFP】オーストラリア南部メルボルン(Melbourne)にある米アップル(Apple)の店舗で、アフリカ系の高校生6人が「何かを盗む可能性がある」との理由で従業員によって退店させられる騒動があった。ソーシャルメディア上でその様子を映した動画が拡散される中、このアップルストアの店長は謝罪した。

 拡散された動画は、メルボルン市内にあるマリビアノング・カレッジ(Maribyrnong College)の生徒が撮影したもの。10日に交流サイトのフェイスブック(Facebook)上に「ただの人種差別だ」とのコメント付きで投稿され、6万回近く再生された。

 動画には、ハイポイント・ショッピングセンター(Highpoint Shopping Centre)内にあるアップルストアで、従業員が「彼ら(警備員たち)は、君たちが店内にいるのをちょっと心配しているんだ」と話す声が録音されている。

「君たちが何かを盗むんじゃないかと、彼らはちょっと心配なんだ」とこの従業員は続ける。

 生徒の1人が、どうして自分たちが何かを盗むことになるのかと聞き返したところ、従業員は「議論は終わりだ。君たちには店から出て行ってもらわないといけない」と答えている。

 アップル・オーストラリア法人は12日、AFPの取材に対し、この生徒たちとマリビアノング・カレッジの校長が11日に店を訪れ、その際に店長が謝罪したことを明らかにした。校長によると、制服を着た同校の生徒がハイポイント・ショッピングセンターでこうした扱いを受けるのは今回が初めてではないという。(c)AFP