【11月7日 AFP】エジプトのシナイ半島(Sinai Peninsula)で墜落したロシア機について、ブラックボックスの解析により爆弾の存在が示唆されていると、調査当局筋が6日明かした。一方、ロシア政府は同日、エジプトとロシアを結ぶ全便の運航を中止した。

 墜落調査に詳しいある関係筋によると、フライトレコーダーとボイスレコーダーの記録は、墜落機が観光地シャルムエルシェイク(Sharm el-Sheikh)を離陸して24分後に両装置が機能を停止するまで「全てが通常通り」だったことを示していたという。

 これは「突然、爆発的な減圧が発生した」ことを意味し、機上の爆発物が原因で墜落したとの説が「かなり有力となる」と、この関係筋は指摘した。

 また、別の関係筋は仏パリ(Paris)でAFPの取材に対し、ブラックボックスの1つは墜落機が「乱暴な、突然の終わり」を迎えたことを示していると指摘。フライトレコーダーの記録からは「フライトは何もかも全く順調だったが、突然、何もなくなった」ことが分かったと語った。

 一方、ロシア政府によるとウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領は6日、露連邦保安局(FSB)のアレクサンドル・ボルト二コフ(Alexander Bortnikov)長官からの助言を受け、ロシアとエジプトを結ぶ全航空便の運航中止命令を出した。

 ボルト二コフ長官は安全保障会議で、「何が起こったのか真実を突き止めるまで、エジプトへの露航空便の運航を中止することが理にかなっている」と述べた。(c)AFP/Djallal Malti