【11月4日 AFP】マレーシアで4日、東南アジア諸国連合(ASEAN)の拡大国防相会議が開かれた。領有権争いの的となっている南シナ海(South China Sea)における中国の人工島建設への言及を阻止するよう同国の代表団が働き掛け、共同宣言の採択は見送られた。米国防総省の関係者が、明らかにした。

 同省の関係者は匿名を条件に「共同宣言の採択は行われないとわれわれは理解している」と述べた。

 この関係者はこれに先立ち、中国は、軍事装備や兵士を置くことが可能な人工島の建設が共同宣言に盛り込まれることに反対していると述べていた。

 先週以降、争点となっている南沙諸島(英語名:スプラトリー諸島、Spratly Islands)に中国が建設した人工島のうちの少なくとも1つの12カイリ(約22キロ)内に米海軍の艦船が進入したことで、米中間の緊張は高まっている。(c)AFP