【11月3日 AFP】世界ロードレース選手権(WGP 2015)に参戦するレプソル・ホンダ(Repsol Honda)は2日、マレーシアGPでモビスター・ヤマハ(Movistar Yamaha)のバレンティーノ・ロッシ(Valentino Rossi、イタリア)が、マルク・マルケス(Marc Marquez、スペイン)を意図的に転倒させ、年間王者が決まるバレンシアGPを前に一触即発の状態をもたらしていると批判した。

 ロッシは現在、今季の総合争いでチームメートのホルヘ・ロレンソ(Jorge Lorenzo、スペイン)に7ポイント差をつけて首位に立っている。

 しかし、マレーシアGPのレースオフィシャルからマルケスのバイクを蹴ったと認定され、8日のバレンシアGP決勝では最後尾からのスタートを強いられることになる。

 ロッシは処分について不服を申し立てており、レース48時間前には聴聞会が開かれる。

 今回の問題は、スペインメディアで大規模な批判を巻き起こしているが、ロッシは蹴ったことを否定し、前年王者マルケスの術中にはまったと反論している。

 ロッシはまた、年間タイトルを争うロレンソをマルケスが援護し続けていると批判し、オーストラリアGPでもロレンソがポイントを獲得できるように手助けすることを画策していたと主張した。

 ホンダはこの日、ロッシがマルケスのマシンを蹴ったことは技術データが示しているとして、両者の舌戦に割って入った。

 HRC(ホンダ・レーシング) の中本修平(Shuhei Nakamoto)副社長は、「バレンティーノが意図的にマルクを走行ラインの外へ押し出したことは明らかだ。マルクは、これで大きく膨らんで走るしかなかった」と述べた。

「マルクのバイクのデータによれば、彼はバレンティーノとの接触を回避しようとしてバイクを起こそうとしていたのに、突然フロントブレーキのレバーに衝撃が加わり、フロントタイヤがロックされた。これが転倒の理由だ」

「この突然の衝撃は、ロッシが蹴ったことによるものだと確信している」

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