【10月31日 AFP】第46回世界体操競技選手権(46th World Artistic Gymnastics Championships)は30日、英グラスゴー(Glasgow)で男子個人総合の決勝が行われ、内村航平(Kohei Uchimura)が6連覇を達成した。

 26歳の内村はゆか、あん馬、つり輪、跳馬、平行棒、鉄棒の全6種目で機械のように精密なパフォーマンスを見せ、キューバのマンリケ・ラルドゥエト(Manrique Larduet)と中国のデン書弟(Shudi Deng)の得点を上回った。

 内村は合計92.332点を獲得し、19歳のラルドゥエト(合計90.698点)に1.634点差をつけた。デンは合計90.099点で、銅メダルだった。

 世界選手権で9つの金メダルを含む計18個目のメダルを獲得した内村は、28日の団体総合決勝で、日本が37年ぶりの金メダルを取るのに貢献した。

 2011年大会(43rd World Artistic Gymnastics Championships)で史上初の個人総合3連覇を達成した福岡県出身の内村は、今大会で自身が保持する記録をさらに伸ばすと、週末に行われる種目別の鉄棒で、さらに金メダルを追加する可能性もある。

 予選のゆかで頭部を打った内村は、団体総合決勝でも鉄棒で落下し、個人総合決勝では完璧な演技を目指していたことだろう。

 その期待通り、内村は最初のゆかで15.733点を記録し、デンの得点を0.6上回ると、あん馬で15.100点、つり輪で14.933点、跳馬で15.633点を次々にたたき出し、平行棒で15.833点の高得点をマークすると、最後の鉄棒では着地までしっかりと決め、15.100点を出している。

 地上に降り立った内村は、優勝を確信すると、拳を宙に突き上げた。

 ウクライナのオレグ・ベルニャエフ(Oleg Verniaiev)は、内村と0.433点差で予選2位に入り、脅威になるとみられていた。

 しかし、欧州体操競技選手権(2015 European Artistic Gymnastics Championships)王者は、ゆかとあん馬の着地が乱れると、つり輪で高得点を出したものの4位に終わった。

 内村はグラスゴーで団体総合の金メダルを一番の目標としていたが、次に目指すのは、来年のリオデジャネイロ五輪での団体総合優勝ということになるだろう。(c)AFP/Emmeline MOORE