【10月29日 AFP】アフガニスタン北部で26日に発生し、死者370人を出したマグニチュード(M)7.5の地震は、約3か月前に洪水の被害を受けたパキスタン北西部のチトラル(Chitral)地区に再び大きな被害をもたらした。

 冬の到来が迫り、気温はすでに下がり始めているため、住民に政府の支援を待つ余裕はない。人々は夜空の下で眠り、お互いが持つ食料に頼りながら、力を合わせて生活を立て直そうとしている。

 AFPの取材に対して、チトラル近郊のケス(Kesu)村の住民は、「寒さが厳しい中、子どもたちは野宿することを強いられている。誰も助けに来てくれない」と語った。

 また別の男性は、「人々はお互い助け合っている。地震を耐えた家で暮らす人々は、被害を受けた人々に食べ物を配り、避難場所を提供している。建物のがれきを取り除くためにも協力し合っている」と話した。

 チトラル地区を含むカイバル・パクトゥンクワ(Khyber Pakhtunkhwa)州では今年7月、数週間にわたる豪雨により洪水が発生し、38人が死亡。同地区では数千人が避難を強いられ、数十か所の道路や橋が損壊する被害を受けた。だが今度は地震に見舞われ、同州は再び大きな被害を受けた。被害の全容はやっと明らかになり始めたばかりだ。(c)AFP/Gohar ABBAS