【10月29日 AFP】インド政府は28日、外国人がインド人女性を代理母とした代理出産を利用することを禁じる方針を明らかにした。活況に沸く同国の代理出産業界にとって大きな痛手となることが予想される。

 インドでは近年、安価で合法的かつ手軽に代理出産を依頼できることから、子どものいない外国人カップルが殺到。健康産業界は、インドにおける代理出産市場の規模を90億ルピー(約170億円)、年間成長率を20%と見積もっている。

 その一方で、法整備の欠如から代理出産でインドの貧しい若い女性たちが「子宮を貸し出す」事態になっているとの批判も出ている。

 政府は、代理出産業界に関する申し立ての審理が行われている最高裁判所に提出した宣誓供述書のなかで、「商業代理出産を政府は支持しない」としたうえで、「外国人は、インドの代理出産サービスを享受することはできない」と表明。代理出産は「インド人の夫婦のみ」が利用できると明言した。(c)AFP/Trudy HARRIS