【10月27日 AFP】イラクのクルド人自治区政府は26日、米特殊部隊と共同で先週に実施したイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の収容施設急襲で救出された人質の数人が、施設での拷問などについて語る新たな映像を公開した。

 米軍の特殊部隊「デルタ・フォース(Delta Force)」の支援を受けたクルド人先鋭部隊は22日、イラク・ハウィジャ(Hawijaj)近郊にあるISの収容施設から約70人を解放した。

 今回公開された映像では、そのうちの数人が苦しい体験について話している。

「ダーイシュ(Daesh、ISのアラビア語名の略称)は、警察官だった私の兄弟を虐殺し、頭部のない遺体を私に引き渡した」と、元警官とされる男性は語った。

 また、別の男性は、警官だったとの理由でISに拘束されたと話し、「プラスチックの袋を頭にかぶせられた。窒息して意識をなくした場合、感電死させられた人もいた」と述べた。

 救出された人質によると、IS戦闘員らはほぼ毎日のように収容施設で「処刑」を行っていたという。拷問は「どちらの側に属しているのか認める」まで続き、「認めれば処刑され、認めなければ拷問された」という。(c)AFP