【10月25日 AFP】シリアで空爆を続けるロシアは24日、欧米諸国が支援し、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」やバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)シリア大統領の政府軍と戦闘を続ける穏健派の反体制派組織に航空支援をする用意があると述べた。

 ロシアを電撃訪問したアサド大統領とウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)露大統領の会談後、セルゲイ・ラブロフ(Sergei Lavrov)露外相は、内戦で疲弊したシリアにおいて、大統領及び議会選挙実施に向けた動きを呼びかけた。

 ロシアの提案に対し、シリアの反体制派は不信感を露わにし、ロシアがまず反体制派への空爆を止めるべきで、選挙の可能性を語るのは早過ぎるとし、現在の状況下から支援を拒否した。

 ラブロフ外相は、ロシア1(Rossiya 1)テレビのインタビューで、「われわれは、『自由シリア軍(FSA)』と呼ばれる組織を含む、愛国的な反体制派も支援する用意がある」と話した。

 専門家らは、ロシアからのISとの戦闘におけるシリア反体制派への航空支援の申し出が、ロシア政府の政策転換を意味する可能性があると語る。
(c)AFP/Anna SMOLCHENKO with Rouba EL HUSSEINI in Beirut