【10月22日 AFP】メキシコの国家人権委員会(National Human Rights Commission)は21日、世論調査員として働いていた兄弟2人が暴徒に殺害され、火を付けられた事件に対する非難を表明した。周辺にいた人々はその様子を写真に撮っていたという。

 事件は19日、メキシコ・プエブラ(Puebla)州のアハルパン(Ajalpan)で起きた。人権委によると同州でのリンチ事件はことし9件目。「プエブラにおける法の支配のもろさ」を際立たせていると同委は述べた。

 兄弟は、子どもを誘拐しようとしたとの疑いをかけられ、世論調査員であることを明かして否定したものの群衆に殺害されて火を付けられた。リンチが起きる前、地元警察当局が兄弟を警察署に連行して事情聴取しようとしたが、群衆が警察署内に入り込んで兄弟を連れ去ったという。

 集まった人々が撮影したビデオや写真をもとに、これまでに少なくとも容疑者25人が特定されている。(c)AFP