【10月23日 AFP】第46回世界体操競技選手権(46th World Artistic Gymnastics Championships)は23日、英スコットランド(Scotland)のグラスゴー(Glasgow)で開幕を迎え、内村航平(Kohei Uchimura)とシモーネ・バイルス(Simone Biles)は、今大会で金メダルを獲得し、来年のリオデジャネイロ五輪に弾みをつけるとみられている。

 今月23日から11月1日まで、グラスゴーにあるエスエスイー・ハイドロ(The SSE Hydro)で開催される世界選手権は、2016年に行われるリオデジャネイロ五輪の予選を兼ねている。

 体操の「絶対王者」とされる内村が、個人総合6連覇だけでなく、団体で自身初の金メダル獲得を目指す一方で、18歳のバイルスは、女子では前人未到の個人総合3連覇を狙っている。

 ゆかと平行棒を得意種目としている内村は、2012年ロンドン五輪で、個人総合を含む合計5個のメダルを獲得している。

 さらに内村は、世界選手権では合計16個のメダルを獲得しており、そのうち金メダルは7個手にしている。

 26歳の内村にとって、唯一足りないのは団体の金メダルだ。男子団体は中国勢の独壇場となっており、過去11大会中10大会で金メダルを手にしている。

 団体で火花を散らすアジアの2強は、過去8年間で振り返ると、五輪では中国が日本を抑えて2つの金メダルを獲得している。さらに昨年の世界選手権では、中国と日本の差はわずか0.1ポイントだった。

 内村は「団体総合の金メダルしかみていない」と語っており、日本代表に37年ぶりの団体総合金メダルをもたらすことに意欲をみせている。

 内村はグラスゴーに旅だつ前、ロンドン五輪の直前にも使用したフランスの施設で練習に臨んだ。

「フランスの練習では、すべての種目をノーミスで終えたので、コンディションはとても良い」

 しかしながら、チームメートの加藤凌平(Ryohei Kato)は、左足首に故障を抱えており、まだ完全には回復していない。

 グラスゴーでの練習を終えた加藤は、報道陣に対して、「80~90パーセントまできている」と語っている。

「なんとか間に合いそうだ。着地は薄いマットを敷いてやっているが、痛みはない」