【10月21日 AFP】インド・ニューデリー(New Delhi)から約40キロの距離にあるファリダバード(Faridabad)で20日、身分制度カーストの最下層に属する家族の自宅が放火され、生後9か月の男の赤ちゃんと2歳の女児が死亡、両親が重傷を負った。警察当局が述べた。

 建物にはガソリンがまかれ、火がつけられた。自宅で寝ていた子ども2人が死亡し、父親は一命を取りとめたものの、母親は依然、重体となっている。家族は身分制度カーストの最下層で、かつては不可触民と呼ばれた「ダリット(Dalit)」に属している。警察当局は容疑者3人を逮捕した。

 ファリダバード警察のスバシュ・ヤダブ(Subhash Yadav)本部長によると、同地区ではカースト上位のラージプート(Rajput)とダリットの間で抗争が続いており、今回の襲撃もその一つとみられるという。1年前にも3人が死亡する事件があった。

 カーストにおいて身分の低いダリットは、暴力や嫌悪の標的とされることが多い。警察当局も、ダリットに対する襲撃の場合、捜査の優先順位が低くなることが多い。(c)AFP