【10月20日 AFP】ドイツの検察当局は19日、2006年のサッカーW杯ドイツ大会の開催権を勝ち取るために同国の招致委員会が国際サッカー連盟(FIFA)の役員を買収した疑惑が浮上した問題で、正式な捜査には至っていないものの調査を行っていることを明らかにした。

 フランクフルト(Frankfurt)の主任検察官は、独スポーツ通信社SIDに対し、「これは汚職、詐欺もしくは背任の疑いがある」と語っている。

「これから入手可能な書類を調べることになるが、まだほんの初動段階であり捜査の開始には至っていない。疑惑につながる最初の手がかりが確認されれば、捜査になる可能性がある」

 2006年W杯開催地決定の決選投票では、ニュージーランドのチャールズ・デンプシー(Charles Dempsey)氏が投票を棄権し、ドイツが12対11で南アフリカを破った経緯がある。

 独ニュース週刊誌シュピーゲル(Der Spiegel)は16日、ドイツサッカー連盟(DFB)が2006年大会の招致で買収による票集めを行ったと報じた。

 この報道は、今でも2006年大会を「夏のおとぎ話」と称しているサッカー狂の国ドイツを揺るがしている。

 アンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相の報道官を務めるシュテフェン・ザイベルト(Steffen Seibert)氏はこの日の記者会見で、「この疑惑ははっきりとさせなければならない」と述べた。

「しかし、これは政府が介入するものではなく、DFBとFIFAの仕事である。彼らが、この任務を成し遂げてくれることを信じている」

 シュピーゲル誌は、2000年にDFBが独スポーツ用品大手アディダス(Adidas)の最高経営責任者(CEO)だった故ロベール・ルイ・ドレフュス(Robert Louis-Dreyfus)氏から1030万スイスフラン(約12億9000万円)を借りて、FIFAの理事24人のうち、アジア出身の4人の買収に使用したと報じている。

 また、2005年にDFBが670万ユーロ(当時の為替レートでは借りたスイスフランと同額)をFIFAの口座に送り、ルイ・ドレフュス氏への返済に充てたと伝えている。(c)AFP