【10月19日 AFP】マーティ・マクフライ(Marty McFly)と、「ドク」ことブラウン博士が1985年から2015年へとタイムトラベルした時に目にしたのは、ごみを燃料に飛ぶ車や、自動でひもが締まる靴、ロボットのウェイターだった──。

 SFコメディー映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2(Back to the Future II)』が公開されたのは、CDがハイテクの極みとされていた1989年。浮くスケートボードや、自動で乾燥やサイズ調整をする衣服、ドローンに連れられて散歩する犬が、心躍るような30年後の未来として描かれた。

 残念なことに、これら「未来製品」の多くは、映画の設定となっていた2015年10月21日の時点では実現していない。しかし、未来学の研究者たちは、ロバート・ゼメキス(Robert Zemeckis)監督と脚本家のボブ・ゲイル(Bob Gale)氏が想像していたよりも、2015年までに起きた変化は大きいと考えている。

 現代人になくてはならないグーグル(Google)やウィキペディア(Wikipedia)、フェイスブック(Facebook)やツイッター(Twitter)、スマホGPS、オンラインショッピングなどは、映画が公開された当時に予想するのは難しかっただろう。

■「電子メールのない世界」

 マイケル・J・フォックス(Michael J. Fox)さんが演じた主人公マーティは映画の中で、80年代には最新技術だったファクスで解雇通知を受け取る。インターネットが世に出る少し前で、電子メールはなかった時代だ。

 家庭用ビデオテープレコーダーが必需品となっていた1985年、米国の一般家庭で電子レンジを保有していた世帯数は全体のわずか4分の1に過ぎなかった。現在は、数百ドル程度で、水鉄砲から本物の銃まで製造できる家庭用3Dプリンターをネット注文することができる時代となったが、当時はその言葉すら存在しなかった。曲の「ダウンロード」や、映画の「ストリーミング視聴」も同様だ。

 一方で、映画が正しく予測していたものもある。

 薄型のスクリーンやテレビ電話、タブレット・コンピューター、持ち運び可能で分単位で天気を予想するアプリなどがそうだ。また、現実にはまだ完全に普及はしていないものの、支払いや鍵の施錠・開錠などを担う指紋認証技術、マーティの子どもが着けていたのと同様のスマートグラスも登場している。