【10月19日 AFP】インドの首都ニューデリー(New Delhi)で16日夜に2歳の女児が性的暴行を受けた事件で、警察当局は18日、17歳の男2人を逮捕したと発表した。同市で子どもが被害を受ける性的暴行事件が再び起きたことを受け、市民からは怒りの声が上がっている。

 警察は2人の逮捕に先立ち、警官20人のチームで250人以上に対する取り調べを行っていた。地元警察当局によると、17日夜に逮捕された男2人は、被害者の女児と同じ同市西部の貧困地区の住民で、うち1人は被害者の家族と面識があった。

 女児は性的暴行を受けた後、自宅近くの公園で血を流し放置されているのが発見された。現在は搬送先の病院で治療を受けている。

 ニューデリーでは同16日夜に、東部で5歳の女児が3人の男に集団レイプされる事件が発生。また1週間前には、4歳の女児が性的暴行を受け、刃物で刺される事件が発生している。

 女児に対する性的暴行事件が相次いだことを受け、17日には被害者の自宅周辺で抗議デモが行われた他、18日にも警察本部やアルビンド・ケジリワル(Arvind Kejriwal)・デリー(Delhi)首都圏首相の庁舎の前で小規模な抗議活動が行われた。ケジリワル氏は、性的暴行事件の防止に向けた取り組みが不十分と非難されている。

 ニューデリーでは2012年、バスの車内で女子学生が集団レイプされ死亡する事件が発生し、インド国民の間で激しい怒りの声を巻き起こした。インド政府はこの事件を受け、強姦(ごうかん)犯に対する罰則の強化などの対策を講じていた。

 インドでは2014年に3万6735件の性的暴行事件が発生し、うち2096件がデリー首都圏で発生。専門家は、この数字は実際の発生件数よりかなり少ないとみている。(c)AFP