【10月15日 AFP】米国の西部を中心に今年起きた森林火災による被害が、記録が残っている1960年以降で最悪となっていることが分かった。一方で、火災の発生件数は比較的少なくなっている。

 全米省庁合同火災センター(National Interagency Fire CenterNIFC)のデータによると、今年に入ってから焼失した森林の面積は9日の時点で1100万エーカー(約450万ヘクタール)余りと、デンマークの国土面積を超えている。焼失面積は年末までにさらに増える見込みだ。

 森林火災による焼失面積が1000万エーカー(約405万ヘクタール)を超えるのは少なくとも55年間で初めて。今年の森林火災の件数は5万1110件。10月8日の時点で森林火災での焼失面積が900万エーカー(約364万ヘクタール)を超えた直近の年は2006年だったが、この際の火災件数は8万4578件だった。

 より被害の大きい大規模火災が増えた要因としては、高温と乾燥した気候が続いていることの他、防災対策の問題や森林地帯での住宅増加が指摘されている。(c)AFP