【10月14日 AFP】気候変動による地球の気温上昇で、米国では今後数十年で、春の到来がこれまでに比べて約3週間早くなる可能性がある。科学者らが14日、明らかにした。

 この変化は、植物と動物の生育時期に遠大な影響を与えるとみられている。

「われわれの予測では冬は短くなる見通しだ。自分たちのようなウィスコンシン(Wisconsin)州の人間にはありがたいことだが」と、ウィスコンシン大学(University of Wisconsin)マディソン(Madison) 校のアンドリュー・オルスタッド(Andrew Allstadt)氏は、英学術誌「エンバイロメンタル・リサーチ・レターズ(Environmental Research Letters)」に発表された研究論文で述べた。オルスタッド氏は論文の共同執筆者。

 同氏は「例えば、長距離を移動する渡り鳥は、移動の時期を越冬地域の日照時間で決めている。そのため、(移動先の)繁殖地にやってきたころには、必要な植物資源がすでになくなっている可能性がある」と述べた。

 同研究は、日照時間に基づき「出葉」および「開花」時期を予測したもので、今後は長期にわたり春の到来が平均3週間早まることを示唆している。

 研究によると、今後は、太平洋岸の米北西部および米西部の山岳地帯の植物において、最も早く変化がみられる可能性があるという。(c)AFP