【10月14日 AFP】米映画界のトップスター、ジェニファー・ローレンス(Jennifer Lawrence)さんが、オンラインのフェミニスト・ニュースレター「レニー(Lenny)」で、ハリウッド(Hollywood)における性差別について強く非難している。

 アカデミー賞(Academy Awards)女優のローレンスさんは、性別に基づいた賃金格差を激しく非難すると同時に、これまで「気難し屋」「わがまま」といったレッテルを貼られることが怖くて、この問題に取り組んでこなかったことを認めた。

 昨年、映画製作大手ソニー・ピクチャーズエンタテインメント(Sony Pictures Entertainment)から流出したメールで、ローレンスさんがヒット映画『アメリカン・ハッスル(American Hustle)』に出演した際の出演料が、共演男性俳優たちよりも低かったことを知った時、ローレンスさんはソニーではなく自分に腹を立てたという。

「本気で闘わずに契約を結ぶという自分の決断に、好かれたいという要素がなかったかといえば、うそになる。その時は、良い考えにみえたのだから。(でも)インターネットで報酬を見て、共演者の男性は誰も『気難し屋』とか『わがまま』と言われる心配など、絶対にしないことに気づいた」と、ローレンスさんはレニーに投稿した。さらに映画界の性差別について、最近、ローレンスさんが自分の考えを明かしたところ、男性俳優たちに嫌な顔をされたと付け加えている。

「自分の意見を主張するために『かわいらしい』言い方を探したり、好感をもたれようと気にしたりするなんて、もうまっぴら」とローレンスさん。「どんな言い方をすれば自分の意見が聞いてもらえるかなんてことを、時間をかけて考える男性の下で働いたことなんてない。(男性ならば)ただ、言いさえすればいい」

 ローレンスさんは2012年、25歳のときにコメディー映画『世界にひとつのプレイブック(Silver Linings Playbook)』でハリウッド最年少俳優としてアカデミー賞を受賞。米誌「フォーブス(Forbes)」の2015年版の「最も稼いだ俳優」ランキングでは、5200万ドル(約62億1500万円)で最も稼いだ女優のトップを飾った。だが、それでも3年連続で男優トップのロバート・ダウニー・Jr(Robert Downey Jr)さんの8000万ドル(約95億6200万円)よりも、3000万ドル(約33億4700万円)少ない。(c)AFP