【10月9日 AFP】A・A・ミルン(A. A. Milne)原作の童話「くまのプーさん(Winnie-the-Pooh)」の挿絵を手掛けたE・H・シェパード(E. H. Shepard)氏による第1次世界大戦(World War I)を題材にしたイラストが9日、英ロンドン(London)で世界で初めて公開される。

 1915年、36歳で英国陸軍砲兵隊(Royal Artillery)に志願したシェパード氏は、西部戦線(Western Front)の激戦地に赴いた。現地では、戦場の様子を正確に描いた他、前線で描いた風刺画を雑誌「パンチ(Punch)」に寄稿するなどの活動を続けたが、後の成功もあり、この頃の活動については、一般的にあまり知られていない。

 戦場で制作されたこれらのイラストにも、プーやその仲間たちに注がれたシェパード氏の優しいユーモアが見て取れる。銃弾が飛び交う殺伐とした戦場では、良い気晴らしになったのかもしれない。

 会場では、1917~18年ごろに軍事向けに作成された、イタリア北部のアジアゴ(Asiago)高原の全景を鉛筆で緻密に描いた全長1.5メートルの地形図も展示される。(c)AFP/Robin MILLARD