【10月8日 AFP】フランスの国営テレビ局フランス3(France 3)が放映した自社の女性活用をアピールするテレビCMが、むしろ性差別的な内容だとして批判と嘲笑を浴び、放映中止に追い込まれた。

 40秒のテレビCMは、フランス3の女性採用率の高さに注目を集めようと作成されたもの。最後に「フランス3のニュースキャスターは、ほとんどが女性です」との文章が映し出される。

 ところが、このCMでは女性の有能さを強調するのに、家事の担い手が不在となり荒れ放題に荒れた家の中を見せるという手法を取ってしまったため、盛大な自殺点を献上する羽目となった。

 CMは、料理が入ったまま煙を吐くオーブン、散らかった子ども部屋、アイロンがけの途中で放置されたシャツから炎が噴き出す様子などを次々と映す。そこへ、1970年代にヒットしたフランスのポップソング「Ou sont les femmes(女性たちはどこだ?)」が流れ、女性の役割が放棄された恥ずべき状況に対する視聴者への答えとして、「彼女たちはフランス3にいるのです」とのテロップが表示される。

 このCMにはパスカル・ボワタール(Pascale Boistard)女性権利相も、マイクロブログのツイッター(Twitter)上で「男女平等を推進する上で最善の方法とは思えない」とコメントしている。(c)AFP