【10月13日 AFP】ドイツの今年1月から9月までの風力発電量が、昨年1年間の量を上回った。風力発電施設の増加や、発電に望ましい天候だったことなどが要因という。業界団体が発表した。

 ドイツエネルギー・水道事業連合会(BDEW)とバーデン・ビュルテンベルク太陽エネルギー・水素研究センター(ZSW)によると、今年の9月までの陸上と洋上を合わせた風力発電総量は590億キロワット時で、2014年1年間の574億キロワット時を上回った。

 国の総発電量に占める割合でみると、昨年1年間の風力発電が8.9%のシェアだったのに対し、今年は1月から7月の期間で12.9%まで増加した。期間中のほぼすべての月が、前年同月を上回ったという。

 ドイツは2011年、原子力発電を2022年までに全廃することを決定。また、今世紀中に化石燃料からクリーンエネルギーに転換することを目標に掲げた。

 ドイツは、2050年までに、風力、太陽光、バイオガスなどの再生可能エネルギーで総電力需要の80%をまかなうことを目指している。現在はこれらのエネルギーで約25%の電力をまかなっている。

 BDEWのヒルデガード・ミューラー(Hildegard Mueller)会長はこの成果を称賛した上で、電力を必要とする都市部や工場などへ発電所のある地域から電力を届けるために、クリーンエネルギーのための送電および配電システムの開発ピッチを上げることを呼びかけた。(c)AFP