【10月6日 AFP】テニス、中国オープン(China Open 2015)は5日、女子シングルス1回戦が行われたが、ユージェニー・ブシャール(Eugenie Bouchard、カナダ)は目まいのため途中棄権を余儀なくされた。

 全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)の更衣室で倒れて頭を負傷していたブシャールは、復帰初戦となったアンドレア・ペトコビッチ(Andrea Petkovic、ドイツ)との試合で10ゲームしか持たず、2-6、1-1で涙の敗退となった。この日は、男子シングルスでもジョーウィルフリード・ツォンガ(Jo-Wilfried Tsonga、フランス)が目まいに襲われている。

 ブシャールは、リハビリのために前週の武漢オープン(Wuhan Open 2015)を欠場していたが、準備が整ったとして出場した今大会でも、無念のリタイアに終わってしまった。

 女子テニス協会(WTA)が発表した声明の中で、ブシャールは「残念ですが、最後まで十分に試合を戦えるとは思えませんでした」とコメントした。

「中国オープンでプレーすることをとても楽しみにしていたので、本当に悔しいです。身体的な準備は整ったと思っていたのですが、残念ながら再び脳振とうの症状に襲われてしまいました」

 ブシャールは、コートで血圧を測ると、タオルに顔をうずめてむせび泣いた。そして、ベンチから立ち上がり顔をゆがめながら観客に手を振って会場を後にした。

 棄権したブシャールを慰めていたペトコビッチは、「彼女に何が起きたのか尋ねたら、ひどい目まいがすると話していました」と明かした。

「まだ脳振とうの影響が残っているのかと聞くと、彼女はそうだと答えました。活発に動くとぶり返すようです」

(c)AFP/Talek HARRIS