【10月5日 AFP】(一部更新)トルコ外務省は5日声明を発表し、ロシアの戦闘機1機が3日、シリア国境付近のトルコ領空を侵犯し、トルコ空軍のF16戦闘機が迎撃してロシア機をトルコ領空外に引き返させていたことを明らかにした。

 トルコ外務省の声明によると、トルコ政府はこの件でトルコ駐在のロシア大使を呼び「強く抗議」して再発防止を申し入れ、仮に同様の事態が再発し「望ましくない事態」が発生すればその責任はロシアにあると伝えた。

 トルコ外務省によると、ロシア機は3日午後0時8分(日本時間同6時8分)、トルコ南部ハタイ(Hatay)県ヤイラダギ(Yayladagi)の南の領空を侵犯した。付近をパトロール中だったトルコ空軍のF16戦闘機2機が迎撃し、ロシア機はトルコ領空を出てシリア領空に入ったという。

■領空侵犯の翌日にはミグ29が「嫌がらせ」

 またトルコ軍は5日、領空侵犯があった翌日の4日に所属不明のミグ29(MiG-29)戦闘機1機がトルコ空軍のF16戦闘機2機に計5分40秒にわたって「嫌がらせ」を行ったと発表した。

 トルコ軍機がロシア軍機を迎撃したことを受けてトルコのアフメト・ダウトオール(Ahmet Davutoglu)首相は5日、同国のテレビ局ハベルトルコ(Haber Turk)で「トルコ軍に与えられている命令は明確だ。たとえ空を飛ぶ鳥だったとしても(領空侵犯すれば)迎撃される」と述べ、何者によるものであれ領空侵犯があればトルコ軍は交戦規則に従って対処すると警告した。(c)AFP