【10月4日 AFP】女子テニス、武漢オープン(Wuhan Open 2015)は3日、シングルス決勝が行われたが、大会第5シードのガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)が3-6、0-3の時点で棄権し、ヴィーナス・ウィリアムス(Venus Williams、米国)の優勝が決まった。ヴィーナスにとっては約5年ぶりのビッグタイトルになったが、武漢オープンでは決勝までに5人の棄権者が出たことになる。

 ヴィーナスは第1セットを先取すると、第2セットでは3ゲームアップでムグルサを寄せ付けず、53分で優勝を決めると、ツアー通算47勝目を挙げた。同選手がプレミア5(Premier 5)の大会を制するのは、2010年のドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2010)決勝で、ビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)を破って以来となる。

 今年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)ファイナリストで世界ランク8位のムグルサは、順位表の上では同24位のヴィーナスを上回っているものの、アンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)との準決勝で足首を痛めるなど消耗していた。

 それでも21歳のムグルサは、棄権の理由が疲労であり、けがではないと明言している。

「棄権しなければならない、悲しい一日になってしまいました。ときには、体のリカバリーが追いつかないこともあります」

「チャンスはありましたが、ヴィーナスのサーブとリターンを前にしたら、100%の状態でなければ勝つことはできません」

 ムグルサが生まれたのと同時期にプロ転向したベテランのヴィーナスは、決勝で両脚をテーピングするなど、こちらも決して万全の状態ではなかった。

 それでもヴィーナスは、20年以上の長いキャリアの中で、けがのことを気にせずプレーする術を身につけたという。

「コートに出て、プレーしようという気持ちに切り替えると(痛みは)感じなくなる。そこまでいけば、試合以外のことは考えられなくなる」

(c)AFP