【10月4日 AFP】ラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)は3日、プールBの試合が行われ、日本代表は26-5でサモア代表に勝利した。

 16点を挙げた五郎丸歩(Ayumu Goromaru)の活躍で、日本は歴史的な準々決勝進出争いに生き残った。

 2週間前の南アフリカ戦で勝利の立役者となった29歳の五郎丸は、大会通算得点を45として得点王争いの首位に立っている。

 日本は、認定トライに加え、山田章仁(Akihito Yamada)がトライを記録。一方のサモアは、3選手がシンビン(一時的退出)となるなど、規律に欠けた。

 開幕前までW杯での勝利数が1991年大会のわずか1勝にとどまっていた日本は、この勝利で勝ち点を8に伸ばし、翌週末に行われる米国の最終戦に臨む。

 序盤、五郎丸がインゴールへ飛び込み日本は最高のスタートを切ったかに思われたが、副審がスローフォワードの反則を示した。しかしながら、主審は日本にアドバンテージを取っており、五郎丸はペナルティーゴールを決めてその落胆を拭い去った。

 その後、サモアはファイフィリ・レヴァヴェ(Failfili Levave)、さらにサカリア・タウラフォ(Sakaria Taulafo)がシンビンとなり、一時は13人となった。

 それでもサモアは平然とディフェンスをこなしたが、日本は認定トライで得点すると、さらに五郎丸がコンバージョンを決めて10-0とリードした。

 さらに、相手のオフサイドから日本は再び五郎丸が得点して13-0とし、サモアはハーフタイムを前に試合を終える危険にさらされた。

 すると、日本は右サイドで山田がアレサナ・トゥイランギ(Alesana Tuilagi)を見事なスピンでかわしてインゴールへ飛び込み、今年のテストマッチ5試合で五つ目となるトライを挙げ、サモアを実際に試合から追い出した。五郎丸はタッチライン際の難しい位置からコンバージョンを決め、20-0としてさらに状況を好転させハーフタイムに入った。

 後半に入り、再び五郎丸がペナルティーゴールを決めて日本は23-0とすると、直後には主将のリーチマイケル(Michael Leitch)がサモアのトライを阻止するタックルをカーン・ファトゥアリィ(Kahn Fotuali'i)に見舞った。

 サモアの選手へ勇敢なタックルを仕掛けた山田がピッチ上に倒れ込み、そのまま交代となったが、それでも日本の試合運びは崩れず、五郎丸がもう一度3得点を挙げ、26点差を付けた。

 その後、ようやくサモアはスリリングで流れるようなパス回しを見せてポール・ペレス(Paul Perez)がトライを奪取。しかしトゥシ・ピシ(Tusi Pisi)のコンバージョンがポストに阻まれると、ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)はそのまま悠々と試合を終え、再び見事な勝利を収めた。

 同日行われた試合で南アフリカ代表が34-16でスコットランド代表を下したため、スプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)が勝ち点11でプールBの首位に立った。2位には勝ち点10でスコットランドが続き、日本は同8の3位につけている。(c)AFP