【9月27日 AFP】サウジアラビアでは26日、特殊部隊が警備に当たる中でイスラム教の大巡礼「ハッジ(Hajj)」が終了した。ハリド・ファリフ(Khaled al-Falih)保健相は、24日に発生した巡礼者圧死事故について、死者が769人、負傷者が934人に達したと発表した。

 今年のハッジでは事故が2回発生。このうち、聖地メッカ(Mecca)近郊のミナ(Mina)で起きた圧死事故の犠牲者数は、過去25年間で最悪となった。

 事故現場の近くにあり、巡礼者たちが悪魔に見立てた石柱に石を投げつける儀式を行う5階建てのジャマラート橋(Jamarat Bridge)では最終日、特殊部隊の隊員数十人が警備に当たった。

 サウジ内務省はハッジ開催にあたり警察官10万人を配備したと発表している。しかし、巡礼者らは圧死事故について、気温が上がる中で道路を封鎖したことや群衆への対策がずさんだったことが原因だと警察の対応を非難している。特に、死者136人を出したイランはサウジ当局批判を強めている。(c)AFP