【9月22日 AFP】米国人の女性実業家が中国でスパイ容疑をかけられ、6か月にわたり拘束されていることが分かった。女性の支援者らが21日、明らかにした。中国の習近平(Xi Jinping)国家主席の22日からの訪米に当たり、米中間の懸念となる可能性がある。

 拘束されているのは、サンディー・ファン=ジリ(Sandy Phan-Gillis)さん。支援サイト「savesandy.org」によると、ファン=ジリさんは3月に中国の国家安全省に拘束され、「諜報活動をし、国家機密を盗んだ」疑いで取り調べを受けているという。

 米テキサス(Texas)州ヒューストン(Houston)の国際貿易開発委員会(International Trade and Development Council)のメンバーであるファン=ジリさんは、ヒューストンにある貿易代表団の一員として中国を訪問。その最後、特別行政区マカオ(Macau)に渡ろうとした際、拘束された。

 5人のメンバーからなる同代表団は、北京(Beijing)や広州(Guangzhou)、深セン(Shenzhen)など中国の他の都市も訪問したが、ファン=ジリさんだけが拘束されたという。

「サンディーはスパイでも泥棒でもない」とファン=ジリさんの夫は同支援サイトで訴えた。

 ファン=ジリさんが拘束されたとの情報が初めてインターネット上で明かされたのは21日で、それまで公表されなかった理由は不明。習主席は22日、米首都ワシントン(Washington D.C.)で予定されているバラク・オバマ(Barack Obama)米大統領との首脳会談を前に、最初の訪問地であるシアトル(Seattle)に向け出発した。(c)AFP