【9月20日 AFP】ラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)で、かつて指揮した南アフリカ代表が32-34で日本に敗れる光景を目の当たりにしたニック・マレット(Nick Mallett)元ヘッドコーチ(HC)は、大会を2度制している強豪を破った日本について「途方もなく見事」と評した。

 1999年大会でスプリングボクス(Springboks、南アフリカ代表の愛称)を3位入賞に導いたマレット氏は、南アフリカの衛星放送「スーパースポーツ(SuperSport)」に対し、「途方もなく見事なパフォーマンスだった」とコメントした。

 南アフリカがラグビーの強豪国として知られる一方で、日本がグループステージを突破すると考えている人は、そう多くないはずだ。

 英ブライトン(Brighton)で行われたプールBの初戦で、試合終了間際に逆転トライを決めた日本は、1987年に始まったW杯史上最も大きな番狂わせを演じた。

 マレット氏は、「試合を決めることになったトライまでの日本の我慢強さは称賛されるべき」とすると、「ハンドオフでかわされたジェシー・クリエル(Jesse Kriel)は、あのプレーを恥じていることだろう」と続けた。

「南アフリカのディフェンスはひどいものだったし、ジャン・デヴィリアス(Jean De Villiers)やJP・ピーターセン(JP Pietersen)は何度も振り回されていた」

「スプリングボクスはうまく組織されていなかった。この試合で良かったのは、ボーナスポイントを2点取れたことだけだ」

 マレット氏は、2007年大会で南アフリカのアドバイザーを務めたエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)HC率いる日本のスピード、粘り強さ、守備力を称賛した。

「日本は、南アフリカに点差をつけられないよう踏ん張った。何度も食らいついて、最後はそれが報われた」

「最後の最後に、引き分けのためのペナルティーキックではなく、逆転のためにトライに挑戦するという決断をしたことは称賛されるべきだ」