【9月17日 AFP】ラグビーW杯イングランド大会(Rugby World Cup 2015)で審判委員長を務めるジョン・ジェフリー(John Jeffrey)氏が16日、悪しき「サッカー文化」をラグビーに持ち込ませないため、W杯では選手のダイブや負傷を装う行為に対して、シンビン(一時退出)の罰則を科すと発表した。

 さらにジェフリー氏は、試合中の暴力行為や審判を欺く行為に対しては、監視専属の判定員が警告を与え、警告が3回に達した選手については、出場停止等の重い罰則を科すこともあると明かした。

 ジェフリー氏は記者会見で、「ある文化が忍び寄りつつある。私はそれを、サッカーのシミュレーション文化と呼んでいる。審判に反則をアピールしたり、選手がダイブする行為だ。そういった事例が、何度か見られるようになってきている」と語った。

「今回の大会では、そうした行為には非常に重い罰則を科す。われわれの価値観を守ることは、とてもとても大切だ。審判には、重い罰を科すよう求めている」

 主審を取り囲んで判定に異議を唱えるのも、そうした悪しき文化の一つになる。ジェフリー氏は、そうした選手にも直接イエローカードを提示すると話している。

 また今回のW杯では、専属の判定員が、判定補助システムの「ホークアイ(Hawkeye)」を使ってタッチライン際から試合を観察し、審判団が見逃した選手の反則に警告を与える。

 そして、判定員からの警告数が3回に到達、もしくはイエローカードが3枚に達した選手に対しては、規律委員会による聴取が行われ、出場停止処分が科される場合がある。

 ジェフリー氏はまた、ラックの中で相手の首まわりをつかんだ選手は、即座に退場処分になるとしている。(c)AFP