【9月17日 AFP】スポーツの品位を守るための監視団体「国際スポーツ安全センター(ICSS)」のセンター長が16日、AFPのインタビューに応じ、イングランド・プレミアリーグでは、毎試合10億ユーロもの賭け金が投じられ、しかもその大半が違法賭博だと明かした。

 カタールに拠点を置くICSSの責任者、クリス・イートン(Chris Eaton)氏は、プレミアリーグでは対戦カードに関係なく、多額の賭け金が試合に投じられると語っている。

「プレミアの試合では、各試合に最大で10億ユーロが投じられる。賭博と無縁でいられる試合は存在しない」

 イートン氏の見積もりによれば、各試合に投じられる賭け金のうち、最大で80パーセントが違法賭博によるものだという。また、多くの人は前半終了時と試合終了時の結果にベットするため、そこで「大金」が動きやすいとしている。

 違法賭博はさまざまな国、あるいはスポーツ賭博が違法とされている国の特区内で行われている。しかし、こうした賭博がプレミアの試合結果に影響を与えていることを示唆している証拠はない。

 今回のインタビューは、カタールのドーハ(Doha)で現在開催中の、国連教育科学文化機関(UNESCO、ユネスコ)とICSSの共同会合のかたわらで行われた。

 スポーツにおける不正との戦いについては、2013年にベルリン(Berliln)で開催された別の会議で、いくつかの対策が世界121か国によって承認されており、今回の会合はその流れをくむものになる。

 今回行われた2日間の会合には、世界各国から約60人の専門家が参加し、八百長や競技内容の操作との戦いにおける進捗状況を確認している。