【9月16日 AFP】トルコ沖のエーゲ海(Aegean Sea)で15日、移民を乗せて同国からギリシャに向かっていた船が沈没し、少なくとも22人が水死した。当局が発表した。トルコでは、海難事故の多発を受けて陸路でギリシャを目指す移民が増えているが、同日には警察がこうした移民らの移動を防止する場面も見られた。

 トルコの沿岸警備隊によると、船は木製で、トルコ南西部の観光地ダッチャ(Datca)を出発し、ギリシャのコス(Kos)島に向かう途中に沈没し、249人が救助された。トルコの通信社ドーガン(Dogan)によると、死者には女性11人、子ども4人が含まれていた。乗っていた移民らの国籍は今のところ分かっていない。

 エーゲ海では、2週間前にシリア人男児アイラン・クルディ(Aylan Kurdi)君(3)が犠牲になった船沈没事故など、移民を乗せた船の海難事故が相次いでいる。

 これを受け、トルコの出国を希望する難民の多数が船の代替手段としてギリシャ行きのバスに乗り込もうと試みているが、15日にはトルコ当局がこれを阻止する措置に出た。

 AFPのカメラマンによると、ギリシャとの国境に近いトルコ西部エディルネ(Edirne)に集まっていた約1000人の移民が、バス停からの出発を憲兵隊によって阻止された。

 中には、約250キロ離れたイスタンブール(Istanbul)でバスの切符購入を拒否され、徒歩を含む手段でエディルネに到着した人々もいた。また周辺では、高速道路上を列をなして歩く移民たちの姿も見られた。(c)AFP/Bulent KILIC with Dilay GUNDOGAN in Istanbul