【9月14日 AFP】(一部更新)エジプト西部の砂漠地帯で13日、イスラム過激派を追跡していた治安部隊が、誤ってメキシコ人観光客らの車列を攻撃し、12人が死亡した。当局が明らかにした。

 エジプト内務省の発表によると、西部砂漠(Western Desert)地帯のワハト(Wahat)で、「テロ組織の構成員」を追跡していた軍と警察の合同部隊が、メキシコ人観光客らを乗せたピックアップトラック4台を誤って攻撃し、メキシコ人とエジプト人を含む12人が死亡、10人が負傷した。

 現場は外国人観光客の立ち入りが禁止されていた地域だったという。同省は、攻撃に用いられたのが自動火器だったのか戦闘機による空爆だったのかは明らかにしていない。

 メキシコ外務省によると死者のうち少なくとも2人がメキシコ人だった。また、この他にメキシコ人5人が病院で治療を受けており、容体は安定しているという。

 観光客に人気の西部砂漠地帯は、武装勢力の潜伏場ともなっている。同地域で先月に人質のクロアチア人男性を斬首した他、治安部隊への攻撃を繰り返しているイスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」のエジプト支部は声明を出し、13日に「西部砂漠で軍事作戦に抵抗した」と発表した。(c)AFP