【9月5日 AFP】(一部更新、写真追加)ハンガリーの首都ブダペスト(Budapest)で立ち往生していた移民を乗せた最初のバスが5日未明、ハンガリーのヘジェシュハロム(Hegyeshalom)とオーストリアのニッケルスドルフ(Nickelsdorf)間にある国境検問所に到着した。その後、数時間でおよそ2500~3000人の移民がハンガリーからオーストリア入りした。

 移民らがオーストリア国境に向かって徒歩で移動を始めたことを受け、ハンガリー政府は4日夜、バスを手配。オーストリアとドイツ両政府は、西欧諸国で新たな生活を始めようと必死になっている大勢の移民を受け入れる方針で合意した。

 オーストリアのウェルナー・ファイマン(Werner Faymann)首相は5日、オーストリア通信(APA)に対し、移民の受け入れを決めたことについてアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相と「協議した上」でハンガリーのオルバン・ビクトル(Orban Viktor)首相に連絡したと明らかにした。

 ニッケルスドルフがあるブルゲンラント(Burgenland)州のハンス・ペーター・ドスコジル(Hans Peter Doskozil)州警察長官はオーストリア通信に、「国境に立っていると(移民が)どんどん到着する。今はウィーン(Vienna)、あるいはさらにドイツにまで彼らを連れて行ける2階建てバス17~18台の到着を待っている」と語った。

 オーストリア警察によると、ニッケルスドルフでは警察や赤十字(Red Cross)などが移民を迎える準備をしている。また、約600のベッドを用意し、近隣地区でも食料や医療的ケアを提供する準備が進められている。

 ドスコジル長官によると、移民約400人を乗せて西に向かう列車はすでにニッケルスドルフを出発し、ほぼ同じ人数を乗せた2本目の列車も間もなく出発するという。(c)AFP