【9月4日 AFP】国連(UN)は3日、中央アフリカに駐留するフランス人兵士から性的虐待を受けたとされる少女が妊娠・出産していたことが分かったと発表した。

 ゼイド・ラアド・アル・フセイン(Zeid Ra'ad Al Hussein)国連人権高等弁務官は声明で、「これは、中央アフリカ駐留の外国部隊による一連のおぞましい性的搾取・虐待疑惑の最新の事例だ」と述べた。

 国連人権事務所によれば、同国駐在の国連職員は8月30日、ある少女が約1年前にフランス軍のサンガリス(Sangaris)作戦に参加していた兵士から性的虐待を受けた疑いがあることを知ったという。

 少女は、虐待を受けたとされる当時、10代半ばから後半だったとみられており、今年4月に子どもを出産。地元当局に対し、父子関係の認定を求める申し立てを行ったという。ゼイド氏は、フランス当局はこの疑惑についての報告を受けており、国連は調査を支援する用意があるとしている。

 フランス当局はすでに、サンガリス作戦の兵士14人が、2013年12月~14年6月の期間に食料と引き換えに子どもに性的虐待を加えたとされる疑惑を調査している。

 また国連は先月、中央アフリカ駐留の平和維持活動(PKO)要員らが、計13件の性的虐待事件に関与した疑いがあると発表。うち9件は、11歳の子どもを含む未成年者が被害にあったとされている。(c)AFP