【9月4日 AFP】欧州選手権2016(UEFA Euro 2016)は3日、各地で予選が行われ、グループAのオランダは0-1でアイスランドに敗れた。

 予選で苦戦が続くオランダは、フース・ヒディンク(Guus Hiddink)監督が辞任し、この日は新指揮官のダニー・ブリント(Danny Blind)監督がアムステルダム(Amsterdam)で初采配を振った。

 ところがオランダは前半30分、股関節を痛めたとみられる主将のアリエン・ロッベン(Arjen Robben)が、早くもルシアーノ・ナルシング(Luciano Narsingh)との交代を余儀なくされるアクシデントに見舞われた。

 すると、これを契機にすべてがオランダにとっては悪い方向へ転び始めた。まずは同33分、ブルーノ・マルティンス・インディ(Bruno Martins Indi)がコルベイン・シグトルソン(Kolbeinn Sigthorsson)ともつれあった際に相手の首のあたりをつかんだとみなされ、退場処分を宣告された。

 ハーフタイムが明けてからもオランダの悪夢は続き、後半6分、ペナルティーエリア内でグレゴリー・ファン・デル・ ヴィール(Gregory Van Der Wiel)がビルキル・ビャルナソン(Birkir Bjarnason)を倒すと、ギルフィ・シグルズソン(Gylfi Sigurdsson)に試合の決勝点となるPKを決められた。

 この結果、アイスランドは勝ち点を18に伸ばしてグループAの首位を守り、本戦の切符確保へ大きく近づいた。

 対するオランダは、予選残り3試合で勝ち点10の3位にとどまった。2位のチェコが同日、ミラン・シュコダ(Milan Skoda)の終盤の2得点でカザフスタンから2-1の逆転勝利を収めたため、両チームの勝ち点差は6に広がっている。

 オランダの名門アヤックス(Ajax)の黄金時代に主将を務めたブリント監督は、代表に「新たな生命を吹き込みたい」と話していたが、1988年に欧州選手権を制したオランダにとって、残された時間はもうほとんどない。

 オランダは6日、4位トルコとの絶対に勝たなくてはならないアウェーゲームに臨む。トルコはこの日、中堅国ラトビアと1-1の引き分けに終わり、勝ち点を9へ伸ばすにとどまった。

 同日にチェコは敵地でラトビアと対戦。アイスランドは史上初となる欧州選手権の本戦出場決定をかけて、本拠地にカザフスタンを迎える。(c)AFP