【9月2日 AFP】サッカースペイン代表GKダビド・デ・ヘア(David de Gea)の移籍があと一歩のところで不成立に終わったことで、レアル・マドリード(Real Madrid)とマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)が1日、お互いに批判し合っている。

 レアル側は、取引成立に必要な書類が届いたのは、スペインの移籍市場が閉じたあとだったとして、ユナイテッドを批判しているが、ユナイテッド側は、自分たちに落ち度はなかったと反論した上で、今回の結果を「喜んでいる」としている。

 レアルはデ・ヘア獲得に向けて移籍金3000万ユーロ(約40億円)に加え、コスタリカ代表GKケイロール・ナバス(Keylor Navas)をユナイテッドに放出し、長引く交渉に決着をつけるとみられていた。

 しかし、レアル側が取引成立に必要な書類をスペインプロサッカーリーグ機構(LFP)に提出したのは期限を過ぎたあとだったため、デ・ヘアの移籍は破談に終わった。

 レアルはクラブの公式ウェブサイトに長文の声明を掲載し、「マンチェスター・ユナイテッドは、ダビド・デ・ヘアとの契約の詳細を国際サッカー連盟(FIFA)のトランスファー・マッチング・システム(TMS)に入力したが、ケイロール・ナバスに関する入力はスペイン時間午前0時には間に合わなかった」と説明している。

「それと同時に、署名の入った契約書がレアル・マドリードに送付された。レアルが完成した書類を受け取ったのは午前0時2分で、われわれはTMSにアクセスを試みたが、すでに閉鎖されていた」

「移籍に関する不測の事態を考慮したレアルは、期限が過ぎていることを承知した上で、LFPに契約書を送ることを決めた」

「結論として、レアル・マドリードはこれら2つの移籍を成立させるために、必要なことはすべて行った」

 そしてレアルが声明を出してから数時間後、ユナイテッドも声明を発表し、クラブは「適切で、効率的に行動した」と反論している。

 ユナイテッドの声明によると、大幅に変更された書類をレアルに送付したあと、デ・ヘアとユナイテッドの契約を無効にするための書類が届いたのは、デッドラインの5分前だったとしている。

 そしてユナイテッドは移籍期限終了までにデ・ヘアの移籍合意書をTMSにアップロードしたが、レアル側が時間内に書類をアップロードしなかったため、取り引きは不成立に終わったとの見解を示している。

「マンチェスター・ユナイテッドは移籍を成立させるために、適切で、効率的に行動した」

「クラブとしては、2年連続でファンが選ぶクラブの年間最優秀選手に輝いたデ・ヘアが、マンチェスター・ユナイテッドの選手として残留することを喜んでいる」

(c)AFP/Kieran CANNING