【9月1日 AFP】(一部更新、写真追加)台湾の台北(Taipei)の交通当局は1日、日本のAV女優、波多野結衣(Yui Hatano)さん(27)の写真を採用したプリペイド乗車カードの発売を開始し、即日完売した。

【関連記事】原紗央莉さんも出演した世界初の3Dポルノ映画(2010)

 波多野さんが起用されたのは主に台北の交通機関で使用されている乗車カード、「悠遊カード(イージーカード、EasyCard)」。500台湾ドル(約1800円)分のカードで「天使」と「悪魔」の2種類の絵柄があり、両方で波多野さんの写真を使用している。売店やインターネットでは販売せず、電話での申し込みのみで購入希望を受け付けたところ、午前0時(日本時間午前1時)の発売から数時間後の午前4時すぎには完売した。

 波多野さんは「悪魔」のカードでは肩が露出した黒のドレスを、「天使」のカードでは白いドレスを着用し、どちらもヌード写真は使用していない。しかし、AV女優である波多野さんの起用をめぐっては、不適切だとして女性団体や政治家から反対の声が上がっていた。

 イージーカードは、さまざまな意見とビジネス的な要素を考慮し、販売ルートを狭めたとしている。台北市長は発行枚数を各絵柄について1万5000枚、計3万枚に限定するよう命じた。販売が好調だったにもかかわらず、イージーカードは世論を騒がせたことを謝罪し、今後、波多野さんを起用したカードは発行しないと述べている。ただし、今回使用した写真は「わいせつなものではない」としている。

 台湾向けに開設されている波多野さんのフェイスブック(Facebook)のページでは、ファンから歓迎のコメントが寄せられている。中には「政治家の言うことなんか気にしないで」といったコメントもあった。カードの売上は慈善活動に寄付されるという。

 一方、台北市の鍾小平(Chung Hsiao-ping)市会議員(国民党)は1日、一般の信頼を裏切るなどしたとして、同市の柯文哲(Ko Wen-je)市長とイージーカードの戴季全(Tai Chi-chuan)会長を訴えた。(c)AFP