【9月1日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2015)は31日、男子シングルス1回戦が行われ、世界ランク41位のブノワ・ペール(Benoit Paire、フランス)が6-4、3-6、4-6、7-6、6-4で大会第4シードの錦織圭(Kei Nishikori)を破る波乱を演じた。

 2度のマッチポイントをしのいで錦織との勝負を制したペールは、21本のサービスエースと64本のウイナーを記録するなど、まさに総力を駆使した積極的な戦略で大金星を手にしている。

 26歳のペールはまた、この勝利で2013年の全仏オープンテニス(French Open 2013)で錦織に敗れた雪辱も果たした。

 ペールは試合後、「コートに入ったとき、自分に言い聞かせたんだ。さあ、やるぞ。ケイを倒してやるってね」と明かしている。

「彼には実力がある。だけど、自分が対戦する相手はロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)というわけではない」

 今大会に出場しているフランス勢11人の一人であるペールは、今年のスウェーデン・オープン(SkiStar Swedish Open 2015)でキャリア初タイトルを獲得しているが、四大大会(グランドスラム)でトップ10の選手に勝利したことは一度もなかった。

 ルイ・アームストロング・スタジアム(Louis Armstrong Stadium)で勝利を収めたペールは、「試合では何よりも楽しむことが大切だ。コートでは気持ちよく、楽しまなくてはね」と上機嫌に語っている。

「最も大切なことは、コートに立てば勝敗は関係ない。とにかく楽しむことだとコーチからも言われていた」

 全米オープンではこの日、女子シングルスでクリスティーナ・ムラデノビッチ(Kristina Mladenovic)、オシアン・ドダン(Oceane Dodin)が強豪相手に勝利を収めるなど、ペールのほかにもフランス勢の活躍が目だち、メディアの話題をさらった。

 ムラデノビッチは2004年大会覇者のスベトラナ・クズネツォワ(Svetlana Kuznetsova、ロシア)に、ドジンは2008年大会ファイナリストのエレナ・ヤンコビッチ(Jelena Jankovic、セルビア)に勝利している。(c)AFP