【8月30日 AFP】トルコ外務省は29日、イスラム過激派組織「イスラム国(Islamic StateIS)」に対する米軍主導の有志連合による空爆作戦にトルコ軍の戦闘機が初めて参加したと発表した。米政府は同国に対し、対IS作戦への全面的な参加を促していた。

 トルコ外務省は声明で、「われわれの戦闘機は28日夜、有志連合の機体と共に、わが国の治安に脅威を及ぼすISの標的に対する共同作戦を開始した」と述べた。

 トルコはこれまで隣国シリアのIS戦闘員に対する無関心な姿勢を非難されてきたが、先月より同国がテロとの戦いと呼ぶ、シリアのIS及びイラク北部のクルド人武装組織「クルド労働者党(Kurdistan Workers' PartyPKK)」に対する2戦線において軍事作戦を開始した。

 アシュトン・カーター(Ashton Carter)米国防長官は先週トルコに対し、米軍主導の有志連合による空爆作戦に参加し、シリアとの国境の管理を改善するよう呼びかけた。

 トルコ南東部では先月20日、ISによるものとみられる攻撃で33人が死亡する事件があった。それ以降、トルコ政府はISや武装組織に対する軍事作戦を本格化させた。その後24日には、トルコと米国両政府は、ISへの空爆を行う米軍戦闘機がトルコ軍基地を利用することで合意したことを発表した。(c)AFP