【8月24日 AFP】23日に米ペンシルベニア(Pennsylvania)州で行われた15インディカー・シリーズ第15戦で、アンドレッティ・オートスポーツ(Andretti Autosport)のジャスティン・ウィルソン(Justin Wilson、英国)が頭部に重傷を負い、同日夜から意識不明の状態が続いている。

 英シェフィールド(Sheffield)出身の人気ドライバーで37歳のウィルソンは、「トリッキー・トライアングル(Tricky Triangle)」ことポコノ・レースウエー(Pocono Raceway)で行われたレースの終盤に、目の前でクラッシュしたセージ・カラム(Sage Karam)のマシンの破片が頭部に直撃したものとみられており、ヘリコプターで病院に緊急搬送された。

 インディカーは声明で、「現在ウィルソンは意識不明で危険な状態ですが、アレンタウン(Allentown)のリーハイバレー・ヘルスネットワーク・セダークレスト病院(Lehigh Valley Health Network Cedar Crest Hospital)でさらなる検査を受けています」と発表している。

「この難局にあたり、ジャスティン、彼の家族、アンドレッティ・オートスポーツに対し、インディカーは一刻も早い回復をお祈りいたしていることをお伝えします」

 チップ・ガナッシ・レーシング・シボレー(Chip Ganassi Racing Chevrolet)のカラムは、トップを走行していたが、200周のレースの179周目でスピンし、自力でマシンから脱出して脚の治療を受けた。この結果、カラムのマシンのノーズ部分と思われる破片がウィルソンを直撃したとみられている。ウィルソンのマシンは、その後バリアに激突した。

 2004年から米国のオープンホイールレースに参戦しているウィルソンは、今季はアンドレッティ・オートスポーツからスポット参戦し、今レースが通算174度目のインディカーへの出走だった。

 チャンプカーとインディカーで通算7勝を挙げているウィルソンは、2012年にテキサス(Texas)で行われたインディカーでの勝利以降は優勝から遠ざかっている。(c)AFP