【8月21日 AFP】週の労働時間が55時間以上の人は、35~40時間の人に比べて脳卒中のリスクが33%高まる可能性があるとの研究論文が20日、英医学誌ランセット(Lancet)に発表された。

 英ユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(University College LondonUCL)のミカ・キビマキ(Mika Kivimaki)教授(伝染病学)らの研究チームは、計52万8908人の男女を平均7.2年間追跡調査した17件の研究論文の分析を基に研究を実施。喫煙やアルコール摂取、身体活動レベルなどを考慮しても、脳卒中のリスクは高いままだった。

 論文では、週の労働時間が標準的な人々と比較した場合の脳卒中のリスクについて、週41~48時間労働で10%増、週49~54時間で27%の大幅増、さらに週55時間以上では33%増加したことが明らかになっている。

 また、欧州や米国、オーストラリアの男女計60万3838人を平均8.5年間追跡調査した25件の研究から得たデータを分析した結果、週の労働時間が長いと、年齢や性別、社会経済的地位などのリスク要因を考慮しても、冠動脈性心疾患を発症するリスクが13%増加することが明らかになった。(c)AFP