マキロイ、復帰戦から全開でのプレー誓う 全米プロ選手権
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【8月13日 AFP】13日から開幕する男子ゴルフ米国ツアーメジャー最終戦、第97回全米プロゴルフ選手権(2015 PGA Championship)では、世界ランキング1位の前回王者、ロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)が5週間ぶりにツアーに復帰し、大会連覇を目指す。
開幕を控えた12日、26歳のマキロイは、「準備の手応えとしては、いつもと変わらない」と語っている。
「これまでのキャリアで、ゴルフのラウンドは数え切れないほどこなしてきたし、ここ3週間は練習を重ねて、自分のゴルフの状態を上げて大会に備えることに努めてきた」
「いいプレーができたらいい。練習ラウンドではいい状態を維持しているし、木曜の午後にティーグラウンドへ出るまでの間に、それが突然崩れるとは思えない」
マキロイは7月4日、友人とサッカーに興じている際に左足首を痛めた。その瞬間、頭には最悪の事態がよぎったという。
マキロイは「骨折したと思った。倒れ込んだとき、バチンていう音がしたからね」と明かしているが、実際には足首の外側を支える3本の外側靱帯の1つ、前距腓靱帯の完全断裂だった。
「その上、関節包も裂けていた。30秒後にはテニスボールくらいの大きさに腫れあがった。関節包の中の水が全部漏れて、そうなってしまった」
さらにマキロイは、別の靱帯も部分断裂していた。それでも、けがが想像ほどひどくなかったのは、自分が信じられないほど「幸運だった」からだと語っている。
マキロイによれば、断裂した靱帯は「基本的にはまだ治りかけのような段階」だとしているが、本人は、強化トレーニングを行うことで今後も関節の強度を維持できると考えている。
「長期的にみれば、心配するようなことではまったくない」
連覇のかかっていた第144回全英オープン(The 144th Open Championship)、世界ゴルフ選手権2015(World Golf Championships 2015)のブリヂストン・インビテーショナル(Bridgestone Invitational 2015)の出場を逃したマキロイだが、13日には負傷からわずか40日でティーグラウンドに立つことになる。
リハビリに少なくとも6週間はかかるとの見解を示した専門家もいたことを考えれば、かなり早い復帰と言えるが、マキロイは丁寧な治療を受けられたおかげで出場できるようになったと話している。
マキロイ自身も、手の感覚をなくさないため、足首をサポートする靴を履きながら練習を続け、全英オープンのころには、歩いて日常生活を送れるようになっていた。そして現在では、走ったりゴルフをプレーしたりしても、痛みや腫れが出ない状態にまで戻っている。
「先週はポルトガルで72ホールを歩いて回った。それを最後までこなすことが、言ってみれば僕にとってのテストのようなものだった。4日連続で計72ホール、痛みも腫れも、何も問題なくプレーすることがね」
「それができたから、オーケー、行けるぞと思った」
故障から明けたばかりだといって、マキロイは徐々に調子を上げていこうとは考えていない。
初日と2日目、マキロイは全英覇者のザック・ジョンソン(Zach Johnson、米国)、第79回マスターズ・トーナメント(The Masters Tournament 2015)と第115回全米オープン選手権(2015 US Open Championship)を制してスターダムを駆け上がった新鋭ジョーダン・スピース(Jordan Spieth、米国)と同組に入っている。
マキロイは、世界ランキングでスピースから追われる立場にあり、今大会の結果次第では、1位が入れ替わる可能性もある。
「復帰戦だからといって、低調なゴルフをするわけにはいかないのはわかってる。そんなことは絶対に許されない」
マキロイはメジャー4勝を挙げているが、そのうち2勝が全米プロゴルフ選手権で、2012年と2014年に大会を制している。(c)AFP/Rebecca BRYAN