【8月12日 AFP】国際陸上競技連盟(IAAF)は11日、ドーピングの疑いがあるとして、2005年と2007年の世界陸上に出場した28人に対し、暫定の資格停止処分を科したと発表した。

 IAAFによると、対象選手のほとんどが現役を引退しており、第15回世界陸上北京大会(15th IAAF World Championships in Athletics Beijing)には誰も出場していないとしている。

 また、最新技術を駆使した再検査でドーピングが発覚した選手は、法的な理由により名前は公表されていない。

 IAAFは声明で、「28人のほとんどは現役を退いており、数人の選手はすでに処分を受けている。現在も大会に出場している選手はごくわずかだ」と明らかにしている。

「われわれは彼らに対して暫定的な資格停止処分を科した。対象となった選手は、世界陸上北京大会には出場していない」

 ドーピングの疑いがある成績とされたのは、2大会で合計32件に及び、スイス・ローザンヌ(Lausanne)にある世界反ドーピング機関(WADA)の研究所で実施された再検査によって明らかになった。

 WADAの関係者は、「過去の大会で採取したサンプルを最新の技術で再検査した結果、これまで検出することができなかった物質を発見することができた」と語っている。

 IAAFはまた、2005年大会ヘルシンキ大会と2007年大阪大会で採取された尿サンプルの再検査は、先日明らかになった大規模なドーピングスキャンダルとは無関係だと主張している。

 IAAFは発表した声明の中で、「これらの再検査は以前から行われており、独テレビ局ドイツ公共放送連盟(ARD)と英紙サンデータイムズ(Sunday Times)の報道がある前から始まっていた」とコメントした。(c)AFP