【8月9日 AFP】2016年米大統領選挙の共和党候補の指名を争う不動産王ドナルド・トランプ(Donald Trump)氏が、6日に行われた同党討論会の女性司会者に対する発言が原因で、8日開催の同党の集会への招待を取り消されたことが明らかになった。トランプ氏は女性司会者が自分に厳しい態度だったのは生理中だったためとにおわす発言をしていた。

 問題発言の多いトランプ氏は、共和党の大統領予備選討論会で司会の一人を務めた、米フォックス・ニュース(Fox News)のメーギン・ケリー(Megyn Kelly)氏が、候補者のなかでトランプ氏だけに対して攻撃的な態度だったと非難したことなどから、同党内からも批判を浴びた。

 ケリー氏は討論会で、トランプ氏がツイッター(Twitter)で女性を軽視する発言をしていることを指摘し、そのような男性が米大統領選に出馬する人物としてふさわしいのかとトランプ氏自身に質問した。

 トランプ氏は7日、米CNNに対し、語気を強めケリー氏について「(彼女に対する)尊敬の念を持たない」と語り、「彼女の目から血が流れ出ていた。彼女のどこであれ血が出ていた」と発言。こうした発言を受けトランプ氏は、南部ジョージア(Georgia)州アトランタ(Atlanta)で8日開催の地元共和党の集会「レッドステート・ギャザリング(RedState Gathering)」への招待を取り消された。

 同集会の開催者エリック・エリックソン(Erick Erickson)氏はブログで、「個人的にドナルド・トランプ氏のことは好きだが、CNNでのメーギン・ケリー氏に対する発言は度を越えている」「招待取り消しは大変残念だが、トランプ氏の発言は不適切だ」と話し、同氏の代わりにケリー氏を招待すると付け加えた。

 トランプ氏はその後、ケリー氏に対する発言で、血を流しているのが体のどの部分だとは指摘していないと釈明。だが一方、ツイッターで、「この国には公正で中立的なばかが多すぎる。くだらないことで時間とエネルギーを無駄にせず、仕事に戻れ」と発言。同氏の招待を取り消したエリックソン氏を「完全な敗北者」と呼んだ。(c)AFP/Becca Milfeld