【8月5日 AFP】(一部更新、写真追加)インド中央部マディヤプラデシュ(Madhya Pradesh)州で4日夜、大勢の乗客が乗った列車2本が、洪水で増水していた川に架かる橋を通過する際に相次いで脱線し、少なくとも27人が死亡した。警察当局が5日、AFPの取材に答えた。

 死者の数はさらに増える恐れがあるという。また、別の関係者は他に25人が負傷したと述べている。

 警察当局などによると、列車2本が脱線したのは4日午後11時半(日本時間5日午前3時)ごろ、同州のハルダ(Harda)近郊で、これまでに約300人が救助された。

 インド鉄道省の報道官は地元テレビ局に対し、2本のうちムンバイ(Mumbai)発の列車は、増水していた川の水位がさらに急激に上がり、後方の4~5両が脱線したとみられると述べた。一方のムンバイに向かっていた列車も同様に、増水した水で、機関車両と前方の客車2~3両が脱線したとみられるという。

 現場では救助隊が暗闇の中、車内に取り残されている可能性がある乗客らの捜索を行っているという。しかし、報道によれば、道路がかなり冠水しているため、現場にたどり着けない救助隊員もいるという。

 この数週間、インドではモンスーンの豪雨が広い範囲を襲っており、川が氾濫したり道路が冠水したりするなどの被害が出ているほか、主に西部と東部で約180人が死亡している。(c)AFP