【8月5日 AFP】20世紀を代表する画家パブロ・ピカソ(Pablo Picasso)の作品で、スペイン政府が国宝級とみなして輸出を禁じている時価2500万ユーロ(約34億円)相当の絵画「若い女の頭部」について、仏当局は4日、同国コルシカ(Corsica)島に停泊していた船舶から押収したと発表した。

 先月30日、このピカソの作品をスイスに輸出しようとする動きに「仏当局が注目し」、翌日コルシカ島の税関職員が船舶に立ち入り検査を行った。

 船長は臨検に対し、この絵画の関連書類として、今年5月にスペインの裁判所が発行した証書とスペイン国外への持ち出しを禁ずる書類の2種類の文書を提示した。

 仏税関によれば、この絵画の所有者は、スペインの銀行大手サンタンデール(Santander)銀行の創始家の一員で、著名銀行家のハイメ・ボティン(Jaime Botin)氏だという。(c)AFP